ボタン海老は、体長が20cmくらいのエビの一種で、橙赤色の体に赤い斑点が見られることが名前の由来となっています。大きな特徴としては、内臓が殻から透けて見えていることが挙げられます。日本海には生息しておらず、北海道の内浦湾から土佐湾辺りにかけての深海に生息しています。
漁獲されるのは10月から5月にかけての時期で、底引き網漁という方法を用いて漁獲します。直径2.7mm前後という小さな卵を産卵しますが、雄性先熟という特殊なタイプなので、途中でオスからメスへと性転換するのです。富山湾で漁獲されているトヤマエビの地方名が「ボタンエビ」なので、混同されることがありますが、別の種類なので注意が必要になります。
ボタン海老は、甘みのある肉質が特徴的で、卵・エビ味噌なども食用になっていますよ。主に刺身や寿司のネタとして食されている魚ですが、あまり漁獲量が多くないため、高級魚として取り扱われています。日本において生で食べられているさまざまなエビの中で、最も高級なものなのです。
魚を食べる際は、どの時期が旬なのかが気になるものですね。ボタン海老の場合は産卵期や抱卵期が長くなっているため旬ははっきりしていませんが、漁獲される主な時期である秋から春にかけてが旬だというのが基本的な考え方になっています。
この機会にぜひともご賞味ください。